松尾芭蕉の「おくの細道」で有名な句といえばなんでしょうか?
教科書に載っているこの二句かな。どちらも「五月雨」から始まっています。
五月雨の降り残してや光堂 ―
芭蕉 元禄二年
岩手県現在は奥州市にある中尊寺の金色堂を読んだ一句。訪れたのは五月十三日です。
五月雨をあつめて早し最上川 ―
芭蕉 元禄二年
山形県大石田に滞在中にある初夏の最上川を読んだ一句。訪れたのは五月二十八日です。
先にご紹介した二句よりも早く、「五月雨」から始まる句を作句した場所なのが、乙字ヶ滝です。
五月雨の 滝降りうづむ 水かさ哉 ―
芭蕉 元禄二年
乙字ヶ滝は玉川村と須賀川市の境目付近に位置しています。
松尾芭蕉は白河の関を越えて、須賀川の相楽等躬の屋敷に逗留。その時に立ち寄った乙字ヶ滝にも立ち寄っています。この句の句碑が滝見不動のそばにあります。
乙字ケ滝 の落差は 6mで、川幅いっぱいに流れる本流瀑です。 渓谷にあるような迫力のある落差を楽しむ滝に比べると、ちょっと拍子抜けしてしまうかも。
しかしながら、湾曲した岩と阿武隈川の水流が作る景観が印象的で、日本の滝百選にも選出されています。諸説ありますが乙字ヶ滝は形が乙の文字に似ているため名付けられたそうです。
その名の由来には「増水時の流れの形」説と「側面から見た断層の形」説があります。
http://www.vill.tamakawa.fukushima.jp/outline/seeing-02.php
春は桜が見事で、散策を楽しむ人で賑わいます。
「おくの細道」にちなんでの俳句の小道には松尾芭蕉と空知の石像もありました。
森林浴も気持ちいい!みちのくサイクリングロードも川沿いにあって、新緑のなか川沿いを自転車で走ることもできます。
「乙字ヶ滝」にはもちろん俳句ポストもあります。須賀川俳句ポストのマイマップはこちら↓
今年は初開催のライトアップイベントがあり、SNS でも大人気でした。太陽の中、風に揺れる風景は、夜の妖艶な雰囲気のランタンとうって変わって、キャンディのような鮮やかで爽やかになっています。
2021年の5月9日が最終日「乙字ヶ滝」夜のランタンと滝の様子はこちら↓
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