春の季語は植物や動物の生命の息吹が感じられて、みずみすしいです。
実母が草花を庭に植えるのが好きだったので、わりと花の名前に詳しいほうだと思うのですが、感じになるとわからなかったり、そもそも存在を知らない植物も多くありました。
まずは初心者でも取り入れやすい四季折々の季語を、「いちばんわかりやすい俳句歳時記」からご紹介していきます。
俳句初心者にお勧め本
発売日: 2016年10月13日頃
著者/編集: 辻桃子・安部元気
出版社: 主婦の友社
発行形態: 単行本
ページ数: 528p
ISBNコード: 9784074184323
俳句初心者でも文字を見ただけで思い浮かびやすい季語に絞っています。玄人っぽい季語って使うのに躊躇します。技術に自信がないとその季語を使う勇気がわかないといいますか。
春の季語:動物
二十四節季の啓蟄のころから、虫や蜥蜴、蛇、蛙などが野山に顔を出す、猫や馬のコ゚が生まれて、鳥がさえずり賑やかになっていく感じが季語からあふれ出ていますね。
獣にまつわる春の季語
- 獣交じる・獣つるむ・かまい時
- 落とし角・忘れ角・鹿角落つ
- 猫の恋・恋猫・浮かれ猫・猫さかる・通い猫・猫の彼・猫の夫・猫の妻・春の猫
- 猫の子・子猫・猫の親・親猫
- 犬の仔
- 仔馬
虫やは虫類にまつわる春の季語
- 蛇穴を出る・蜥蜴穴を出る・蟻穴を出る
- おたまじゃくし・蛙の子・蝌蚪・蝌蚪の紐
- 蛙・初蛙・昼蛙・夕蛙・遠蛙・牛蛙
- 初蝶・蝶生る
- 蝶・ちょうちょ・胡蝶・紋白蝶
- 蜂・蜜蜂・足長蜂・熊蜂・蜂の子・蜂の巣・蜂飼・蜂の箱
- 虻・花虻・牛虻
- 春の蚊・初蚊
- 蝿・春の蝿・蝿の子
- 蚕
- 春の蝉・春蝉・松蝉
鳥にまつわる春の季語
- 春の鳥・呼子鳥
- 花鳥・花に鳥
- 百千鳥
- 鶯
- 鷽・琴弾鳥
- 頬白
- 燕
- 雲雀
- 小綬鶏
- 雉
- 山椒喰
- 鳥帰る・帰る鳥・引き鳥
- 海猫渡る
- 鶴帰る・帰る鶴・引鶴・鶴引く
- 雁帰る・帰雁・行く雁・名残の雁・残る雁・春の雁
- 鴨帰る・帰る鴨・引鴨・鴨引く・行く鴨
- 残る鴨・春の鴨・残り鴨
- 白鳥帰る・残る白鳥
- 鳥雲に入る
- 鳥交じる・鳥つるむ・鶴の舞・鳥の恋
- 雀の子・子雀・雀の雛・親雀
- 囀り
- 巣箱
- 鳥の卵・鳥の雛
- 鳥の巣・巣籠・古巣・燕の巣・雀の巣・鴉の巣
- 巣箱
魚にまつわる春の季語
- 桜鯛・花見鯛
- 魚島(魚の産卵で海面が押しあがること)
- 眼張(メバル)
- 鰊(ニシン)
- いかなご
- 白魚
- 諸子(もろこ)
- 公魚(わかさぎ)
- 柳鮠
- 乗込鮒・初鮒・春の鮒
- 桜うぐい
- 鱒
- 若鮎
- 飛魚
- 蛍烏賊・花烏賊
- 飯蛸
- 蛤・浅蜊・蜆・栄螺・赤貝・馬刀貝・桜貝
春の季語:植物
春になると草木や花が息を吹き返して、どんどんカラフルな世界になっていきます。少し前まで焦げ茶色のかたい枝しか見られなかったのに、小さな若葉が出てくるのを見つけるのも春の楽しみです。
梅・早春の草花にまつわる春の季語
- 梅・野梅・花の兄
- 白梅・紅梅・薄紅梅
- 盆梅・鉢の梅
- 黄梅
- 金縷梅 まんさく
- 山茱萸の花
- 猫柳
- 辛夷
- 連翹
- きぶしの花
- 沈丁花・沈丁・丁子
- 蕗の薹
- 蓬
- 雪割草
芽にまつわる春の季語
- ものの芽・木の芽・芽立ち・芽吹く・木の芽風・木の芽晴れ・木の芽雨・木の芽山
- 山椒の芽・芽山椒・たらの芽・うこぎ・柳の芽
- 蕗の薹
- 雪割草
- 雪間草・草の芽・名草の芽
- 甘草の芽
- 薔薇の芽・牡丹の芽・菖蒲の芽(どれも花の名前は夏の季語)
- 蘆(あし)の角・蘆の芽・蘆の錐・角組む蘆・蘆の若葉
- 末黒の芒
- 蔦の芽
桜にまつわる春の季語
- 初桜・初花・枝垂桜・桜・夜桜、夕桜・ 花・花の雨・花の昼・花盛り・花月夜・花時
- 遅桜
- 山桜
- 八重桜
- 落花・花吹雪
- 残花
- 桜蘂降る
木に咲くにまつわる春の季語
- 椿(落椿)
- 海棠
- ライラック・リラの花
- 躑躅・満天星の花・エリカ
- こでまりの花
- 花水木
- 木蓮
- こぶし
- 藤・藤の房
- 山吹
- 群雀
- 枸橘の花
- 馬酔木の花
- 銀杏の花
- 杉の花
- 松の花
- 梨の花・山梨の花
- 花梨の花
- 鈴懸の花
- 楓の花
- 樫の花
- 榧の花
- 白樺の花
- 黄心樹
- 接骨木の花
- しどみの花
- 郁子の花
- 郁李の花
- さるとりの花
- 一位の花
- 楮の花
- むしかりの花
- 黄楊の花
- 紫荊(はなずおう)
- 山吹
- ひさかきの花
- 冨貴草
グリーンにまつわる春の季語
- 蘖ひこばえ
- 若緑・松の緑・松の芯
- 柳
- 若芝・春の芝
- 桑
- 青麦・麦青む
- 春の草
- 下萌・草青む・草萌
- 草若葉・萩若葉・草の若葉
- 雀隠れ
- 杉菜
- 竹の秋
- 春落葉
- 蔦若葉
- 畦青む
- 土筆
- 茅花
- 酸葉・すかんぽ
- ていれぎ
- 数の子草
- 髢草(かもじぐさ)
- かわぢしゃ
- 雀の帷子
- 雀の鉄砲
- 葎若葉
- 水草生ふ
果実の花にまつわる春の季語
- 桃の花
- 杏の花
- 桜桃の花
- 林檎の花
- さんざしの花
- 李の花
- 苺の花
- 枸橘の花
- 山帰来の花
- 山桜桃の花(ユスラウメの別名)
- 木苺の花
- 通草(アケビ)の花
- まるめろの花
- 巴旦杏の花
山菜・野菜にまつわる春の季語
- 独活・芽独活・山独活
- アスパラガス
- 明日葉・芹(せり)・水菜・甘菜・鶯菜・菠薐草(ほうれんそう)
- レタス ・春キャベツ
- 茎立菜・茎立
- 韮
- 片栗の花
- 蕨(わらび)・初蕨・早蕨
- 薇(ぜんまい)
- 菜の花・花菜・花菜雨
- 葱坊主・葱の擬宝
- 豆の花
- 大根の花・花大根
- 浜大根の花
- 蚕豆の花
- 豆の花
- 野大根
- 木瓜の花
- 山葵(ワサビ)・山葵田
- 茗荷竹
- 春の筍
- 松露
草花にまつわる春の季語
- 黄水仙・口紅水仙・チューリップ・スノーフレーク・ヒヤシンス・フリージア・アネモネ・イキシア・三色菫(パンジー)・ロベリア・一輪草・二輪草・座禅草・十二単・二人静・猩々袴・山吹草・都忘れ・クローバー(白詰草)
・蟒草(うわばみそう)・オキザリス・母子草・父子草・勿忘草芒・勿忘草・豌豆の花・扇葛・スイートピー・烏の豌豆(からすのえんどう)・仙台萩・ひめ萩・翁草・垣通・霞草・鉄引草・纈草・紫雲英(れんげそう)・薊(あざみ)・狐薊・狐の牡丹・金盞花・金鳳花(蛙の傘)・金蘭・銀蘭・熊谷草・華鬘草・苔龍胆・春竜胆・筆龍胆・鷺苔・桜草・シネラリア・芝桜・田芥子・種漬花・稚児百合・長春花・灯台草・野漆・ねぢあやめ・蚤の衾・旗竿の花・浜簪・春蓼・姫烏頭・耳菜草・菫・岩梨の花・繁縷(はこべ)・キランソウ(地獄の釜の蓋)・姫烏頭・蝮蛇草(まむしぐさ)
海藻にまつわる春の季語
- 荒布・若布・搗布・海苔
俳句初心者にお勧め本
- 柏餅 かしわもち
- 粽とともに、五月五日の端午の節句菓子として知られる。新粉生地で餡を包み柏の葉でくるみ、蒸した菓子。柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないため、子孫繁栄の意味がある。