須賀川の伝統!鍾馗様の絵のぼりで疫病退散

病魔も厄災も逃げていくような迫力須賀川絵のぼり年中行事
疫病退散?魔除けの鍾馗さま

須賀川でこいのぼりとともに飾られる鍾馗様「絵のぼり」

市内で立派な鯉のぼりを揚げているおうちでは、かなりの確率で「鍾馗様の絵のぼり」も飾られています。

こけ子にとってはあまりなじみがなかったので、絵のぼりの鍾馗様の迫力に、親子ともどもおののいてます。

鍾馗様って何だろう。閻魔様の別名かな。などと思っていたら、全く別物でした。

「鍾馗」(しょうき)は中国唐時代の伝説に登場する人物で、後に神様としてまつられたお話。

唐の皇帝玄宗が瘧(マラリア)にかかって高熱のなかで見た夢。宮廷内で悪戯をしてまわる小鬼を大鬼が現れて捕らえて食べてしまう。夢から覚めると病気が治っていた。その大鬼の正体が「鍾馗」という伝説が始まり。

鍾馗様には魔よけの効果があるとされ、人形や旗、屏風、掛け軸として飾ったり、屋根の上に鍾馗の像や瓦をのせて端午の節句に厄除けとして鍾馗図を家々に飾るようになります。

須賀川出身の御用絵師が始まり絵のぼりの歴史

魔除けと、子どもの健やかな成長を守ってくれる、そんな鍾馗様の幟が須賀川の名物になったのはなぜなのか?それは、江戸時代に活躍した御用絵師が須賀川の生まれだった!からなんですね。

岩代国(現在の福島県須賀川市)の出身、白河藩主松平定信の御用絵師である洋画・銅版画家の亜欧堂田善(あおうどうでんぜん)。晩年に町絵師として故郷に戻ります。今でいうUターン移住からの起業の流れですね。

田善の作品のなかでも、布に描かれた「鍾馗」はたちまち人気になり五月の端午の節句に飾られるようになります。お祝いの装飾品として男子の健やかな成長を願うための旗となったのが、須賀川絵のぼりとなったそうです。

鍾馗の長い髭、中国の衣装を着て剣を持ち、大きな眼で何かを睨みつけている姿!はやく現代の疫病も逃げ出してくれるといいんですが…

この「鍾馗様」絵のぼりは、車を運転するパパ・ママにとっては、飲酒運転追放の旗としてもおなじみですよね。

飲酒運転追放の鍾馗様絵のぼり

市民交流センターtetteで超巨大な須賀川絵のぼり展示

吉野屋 六代目 大野青峯さんの描く現在は18mを超す巨大な鍾馗様が、tetteのエントランスの吹き抜けにお目見え。にらみを利かせていますよ!

10メートルの大迫力!鍾馗様の絵のぼり

吉野屋六代目大野青峯さんのインタビューと解説がのぼりの横に設置されています。

少し前までは、民家でも掲揚している6mサイズの「絵のぼり」の展示だったので、通常の絵のぼりと比べてかなーり存在感がアップしています。

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「須賀川絵のぼり」展示期間日

  • 令和3年4月26日(月曜日)から5月中旬まで
  • 須賀川市民交流センター内tette通り

五月中旬までなので、図書館やわいわいぱーくを利用する際に記念撮影してみてはいかがでしょうか。